こんにちは。
まゆこです。
この記事では、簡単にフィギュアスケートの採点ルールを説明をしようと思います。
フィギュアスケートって毎年微妙にルールが変わる上に、細かいルールがたくさんあるので全部覚えようと思ったら結構大変です。
そこで、そんな細かいルールを知らなくてもフィギュアスケートが楽しめるように、「これ分かってれば楽しめるでしょ」セレクトで簡潔にお送りします。
全く何もルールを知らないままで見ても楽しめますが、ルールを少し知るだけでもまた違った楽しみ方が出来ると思います。
頑張って5分で読めるよう書きました。
良かったら読んでやってください。
それではまず基本的なことからいってみよー。
試合はショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)の両方の得点で順位をつけます。
ジャンプ・スピン・ステップなどの点数のつけ方は、
- ジャンプ:基礎点+出来栄え点(GOE)として±5点
- スピン:4段階のレベルに応じた基礎点+GOEとして±5点
- ステップシークエンス:4段階のレベルに応じた基礎点+GOEとして±5点
- コレオグラフィックシークエンス(ステップ):固定の基礎点+GOEとして±5点
※コレオグラフィックシークエンスはフリースケーティングにのみ登場
ショートプログラム(SP)
演技時間:2分40秒±10秒
3つのジャンプと3つのスピン、ステップ・シークエンス(StSq)の7個の要素から構成されます。
SPは細かくルールが決まっており、ジャンプは、
- アクセルジャンプ(2回転半or3回転半。男女共通)
- 単独のジャンプ(3回転or4回転。女子は3回転のみ)
- コンビネーションジャンプ(男子3回転or4回転+2回転or3回転。女子3回転+2回転or3回転)
この上記3つのジャンプを飛ばなければならず、また、同じジャンプは飛んではいけません。
そして上記の条件を満たすジャンプを飛ばないと点数がもらえません。
例えば、2回転の単独ジャンプはSPでは0点になってしまいます。
これがSPの怖いところです。
演技後半のジャンプひとつだけ、基礎点が1.1倍になります。
スピン、ステップシークエンスも決められたルールに乗っ取り、その中で、回転数の速い難しい体制でのスピンや、深いエッジを使い体が良く動いているステップなどがレベルを上げる要素になり、GOE加点の要素となります。
フリースケーティング(FS)
演技時間:4分±10秒
フリーと言うだけあって、SPほど厳密なルールはありません。
7つのジャンプと3つのスピン、ステップ・シークエンス(StSq)、基礎点がみんな同じのコレオグラフィック・シークエンス(ChSq)の12つの要素から構成されます。
4分間の間にこれだけのことをしないといけないので、かなりの体力勝負です。
4分間を全力疾走しているような感じだそうです。
なので大体の選手は、大技を体力のある前半にやりますので、初めのジャンプがFSのカギとなります。
そしてファンの心臓が一番痛くなるポイントです。
ジャンプについては、
- 1つはアクセルジャンプでなければならない
- コンビネーションジャンプは3回まで
- 3連続のコンビネーションはその内の1回まで
演技後半のジャンプ3つだけ基礎点が1.1倍になります。
トップを争う選手たちは、この基礎点が1.1倍になる後半にも高難易度ジャンプを飛んできます。
ジャンプの回転数、種類は何でもオッケー。
だけどその中でもルールがあります。
- 3回転ジャンプ・4回転ジャンプのうち、2種類のみ2回飛ぶことができるが、どちらかがコンビネーションジャンプでないとダメ。
(コンビネーションにできず、単独ジャンプが2回になった場合は減点。コンビネーションに限らず同じジャンプを3回飛ぶと3回目は0点。) - 2回転ジャンプは種類を問わず2回まで(3回目からは0点)
まぁとりあえず同じジャンプはダメだよ、得意なジャンプばっかり飛ぶなよってことですね。
例えば、4回転トウループを失敗し3回転になった後に、後のコンビネーションジャンプで2回3回転トウループを飛んでしまうと、3回目は0点だよってことです。
スピンも種類は何でもオッケーだけど、全部違う組み合わせのスピンじゃないとダメ。
スピンの回転数、難易度でレベルがつきます。
ステップシークエンスも決められたターンやステップの難易度でレベルがつきます。
FSの見せ場であるステップのひとつ、コレオグラフィックシークエンス(ChCq)では、ステップシークエンスとは違い、基礎点がみんな同じ(レベル関係なし)なので何やってもオッケーです。
(ただ滑ってるだけはダメだけど)
ターンやステップの他、イナバウアーなどの各選手の得意技が披露されます。
選手がなんか自由にやり始めたな~と思ったらそれはコレオグラフィックシークエンスです。
選手の魅力がギュッと詰まった部分です。ご注目を。
ジャンプの種類
さて次はジャンプの種類に行きましょう。
ジャンプは全部で6種類です。
難しい順に紹介していきます。
※左利き選手は左右逆になります。
※()内はプロトコル(得点表)内で使用される省略文字です。
アクセルジャンプ(A)
王様のジャンプ。
前向きに飛んで回転し、後ろ向きで降りるため、1A(1回転アクセル)だと1回転半になります。
前向きに飛ぶジャンプはこのアクセルジャンプのみです。
半回転多いので非常に難しいジャンプになります。
前向きに飛ぶと、着地地点(氷が荒れていたり)が見えてしまうため怖いとトップクラスの選手でも言う高難易度ジャンプです。
ルッツジャンプ(Lz)
後ろ向きに滑走し、左足のエッジを外側に傾けてから、右足でトウ(つま先)をつき飛ぶジャンプです。
滑走のカーブと反対側にエッジを倒してから飛ぶので、これも難しいジャンプになります。
エッジを正しく倒していないと、エッジエラー(!)という減点になります。
日本人では佐藤駿選手が4回転ルッツ(4Lz)を飛んでいます。
フリップジャンプ(F)
後ろ向きに滑走し、左足のエッジを内側に傾けてから、右足でトウをついて飛ぶジャンプです。
ルッツとフリップの見分けがなかなか難しいのですが、足首を一瞬左に倒したらルッツ。
それ以外で右足のトウをついたらフリップ。(雑)
宇野昌磨選手の大技のひとつに4回転フリップ(4F)があります。
ループジャンプ(Lo)
後ろ向きに滑走し、左足を少し前に出してスピードの勢いに乗り、右足の外側のエッジで踏み切って飛ぶジャンプです。
トウ(反対側の足先)をついて飛ばないので、非常に抜けやすい(4回転が2回転になったりする失敗)ジャンプです。
右足で踏み切ることから、コンビネーションジャンプのセカンドジャンプとしても使われます。
ただトウをついて飛ばないため、ファーストジャンプがきっちり降りれていないと飛べない難しいコンビネーションになります。
ジャンプを飛んだ後、すぐにバネのように飛んだらそれはループジャンプです。
浅田真央さんがよくコンビネーションのセカンドジャンプでループを飛んでいました。
羽生結弦選手が4回転ループ(4Lo)を飛んでいます。
サルコウジャンプ(S)
ループと同じくスピードに乗ったまま、左足の内側のエッジで踏み切ります。
右足を振り上げて飛ぶため、一瞬足が「ハ」の字になるのが特徴。
スピードに乗りやすいため比較的易しく、4回転ジャンプに良く使われます。
ただしトウをつかないのでこれも抜けやすいジャンプです。
安藤美姫さんが女子で初めて4回転を飛んでいたのがこのジャンプです。
トウループジャンプ(T)
後ろ向きに滑走し、右足のエッジを外側に倒し、左足のトウ(足先)をついて飛ぶジャンプです。
ジャンプの中では一番易しく、4回転でも多く登場します。
コンビネーションジャンプのセカンドジャンプはだいたいこのトウループです。
2連続のコンビネーションジャンプの2回目のジャンプは、右足(外側のエッジ)で降りてくるので、そのまま左足トウをついて飛ぶか(トウループ)、降りた右足のまま飛ぶか(ループ)のどちらかです。
3連続ジャンプのうち、2回目に半回転ジャンプ(オイラー、Eu)を挟んでからの3回目のジャンプは、左足(内側のエッジ)で降りているので、サルコウかフリップのどちらかになります。
ジャンプにおいては以上になります。
スピンもステップもいろいろ種類ありますが、速くて綺麗なスピンや、超足技ステップはジャッジからの評価が高いです。
ステップと言えば高橋大輔選手が有名ですね。
そこほんとに氷の上なの?と目を疑いたくなるような超絶ステップです。
ジャンプだけでなく、スピンやステップ、ジャンプまでのつなぎの部分が上手な選手は、点数も伸びてきます。
ただまっすぐに滑って難しいジャンプを飛ぶだけでは高得点はでません。
いかに音楽と調和し、難しいジャンプ、速くて綺麗なスピン、複雑なステップが出来るかどうかにかかります。
ジャンプ・スピン・ステップの点数を技術点
スケート技術・身のこなし・曲の解釈・要素のつなぎなどを演技構成点
と言い、この2つを合わせた点数が選手の得点となります。
たまにいい演技でも点数が思ったよりも低かったということがありますが、その場合の多くがジャンプで回転不足(きっちり回転が回れて降りていない)と判定されるケースです。
回転不足とジャッジされると、基礎点の7.5割しか点数がもらえないので得点に響いてきます。
特に女子選手でよく見られます。
以上、5分で分かるざっくりフィギュアスケートルールでした~。
もっと細かいことが知りたい!!いう方はこちらの本がオススメです。
ルールだけでなく、振り付けや点数のあれこれなども書かれています。
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