こんにちは。まゆこです。
最近「フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣~」を読みました。
私はフランスに3カ月ほどですが留学していたので、この本が話題になっていた時はタイトルを見て、どうせフランスかぶれが書いた本なんでしょ?とひねくれて(笑)読もうとは全く思わなかったのですが、最近になって本屋さんで見かけたときに、なぜかちょっと気になったので読んでみました。
結論を言うと、想像していたよりはるかにおもしろかったです。
ちょっと自分の留学時代を懐かしみながら読み進めていました。
私はホームステイではなく一人暮らしだったので、家庭事情(しかも貴族の)についてはかなり興味深かったです。
丁寧な暮らしとは、シックに暮らすこと
シックとはフランス語で「chic」
垢ぬけた、上品で洗練された
という意味を持ちます。
フランス人はこのシックな生活を当たり前のようにしている。
その素晴らしさを、著者はこの本で紹介しています。
この本の著者、ジェニファー・L・スコットさんがアメリカのカリフォルニア出身で大学生の時に交換留学でフランスのパリに留学した時の実際の話です。
太陽がサンサンと輝き、ビーチサンダルとバーベキューに慣れ親しんだカリフォルニアガールがパリの貴族の家にホームステイすることよって、今までと全く違う文化に触れて驚き、感動したり学んだことがこの本にまとめられています。
私が、友人からホームステイ先の話や、クリスマスにディナーをお呼ばれしたりした時に驚いたことは、フランス人の家庭では、簡易的ではあってもフレンチレストランのようにコースでご飯を食べることでした。
日本のように全部が食卓に並ぶわけではなく、前菜・メイン・デザート・チーズなど順番に出されます。
そしてテレビを見ながら食べたりしないこと。
(フランスのテレビ番組はびっくりするぐらいおもしろくなくて(笑)、サッカーしかやってなかった記憶が。あと日本のアニメ。)
家族との食事の時間を楽しむという暮らしをされていました。
この本にもそのようなことが書かれており、まず著者が驚いたことは、ホームステイ先の家族は全員間食をしないということでした。
カリフォルニアに住んでいた時には、夕食の前にクッキーやポテチを食べるし(それもテレビを見ながらだらだらと)、寝る前にもお腹が空けばお菓子を食べるような、まさにアメリカンな食生活をしていた彼女にとっては、まず初めのカルチャーショックでした。
パリに来てもやはり彼女は寝る前に何か食べたくなり、こっそり台所に行こうとするもホームステイ先のマダム(マダム・シックと書かれているので以下そう呼びます)に見つかり、夜食を食べたいとも言えず空腹のまま眠りにつきます。
明日の朝食は何だろうとワクワクした気持ちで。
今まで間食ばかりしていて空腹を感じたことがなかった彼女は、翌朝マダム・シックが用意してくれた朝食(ジャムにパン・フルーツやチーズ)に舌鼓をうち、朝食をゆっくり食べること、そして昨日の夜何か食べていたら、この朝食は美味しく食べれなかっただろうと気づきます。
間食はシックじゃない。
テレビを見ながらポテチを貪り、ソファーに寝そべりダラダラと過ごすその姿は、はたしてシックか。
マダム・シックの家はまさにシックそのもので、リビングには大型テレビも巨大なソファーもなく、アンティークの椅子が置いてあるような格調高い部屋で(なんでも貴族の末裔らしい)、お客様をおもてなしするような空間になっており、そもそもテレビを見ながらポテチなんかを食べようとも思わない部屋になっていました。
人間は楽なほうに流される生き物なので、こういったダラダラしないような環境に変えることが、シックな暮らしをするポイントかなとこの本を読んで思いました。
何も高価なアンティーク家具をそろえろというわけではなく、本当に自分が気に入ったものを部屋に置けば、おのずと丁寧に扱うのではないかと思います。
このシックの話はほんの一部で、他にもこういった話がたくさんまとめられています。
洋服も、自分のスタイルに合った、本当に気に入ったものだけを数着持ち、着まわしていく。
そこには2軍の服など存在せず、部屋着でさえも1軍のお洋服である。
こういった、量より質の暮らしをする事で、自分の人生もシックに、豊かになるという事を著者はこの本を通して訴えています。
どうやらこの本には続きのシリーズがあるようなので、またそちらもチェックしようと思います。
フランス、また行きたいなぁ〜。
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